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 スマートフォンとソーシャル。この二つの時代の流れにどう対応するのか。それがこれまでのIT業界の大きなテーマだった。この流れに乗って優れたアプリやサービスを開発できさえすれば、大きな成功を手に入れられる。多くの人がそう考え、多くの人が起業し、シリコンバレーを目指した。スタートアップ・ブーム、シリコンバレー・ブームが起こった。



 しかしほとんどの者は、シリコンバレー・ドリームを手にできなかった。そのことに違和感を感じ、ちょうど1年前に「シリコンバレー進出というバブル」という記事を書いた。当時はこの記事に対する批判もあったが、1年たってみてやはりあれはバブルだったという思いを強くしている。



 一年経って過度の期待が一段落し、より地に足のついた形での起業、サービス開発が行われるようになってきているのだと思う。



 だがシリコンバレーで受けるようなアプリやサービスを目指さないのであれば、どこを目指すべきなんだろう。何をすべきなんだろうか。どの領域に今、最も大きな可能性があるのだろう。
 だれもがそれを模索中ではあるのだが、ここにきて潮の流れに変化の兆しが見え始めた。その変化の兆しとは、LINEの急成長であり、グリー、DeNAの北米での大成功である。この2つの出来事に、次の時代を読み解くヒントが隠されているのではないだろうか。



 わたしはこの2つの出来事に、追い風の吹く方向の変化を感じている。追い風は今シリコンバレーではなく、アジア、そして日本に吹こうとしているのではないだろうか。そう感じた理由を「21世紀はアジアの時代 シリコンバレーではなく日本に吹き始めた追い風」という記事にまとめた。いろいろなところで「21世紀はアジアの世紀」と言われるが、IT業界においてもやはりその傾向があるように思う。また中でも、日本は非常に有利な立ち位置にある気がしてならない。一種の勘でしかないのだが、そう感じ始めた。



 しかし、本当にそうなのか。もしそうだとすれば、そこにはどのようなビジネスチャンスがあるのか。それを知りたくて、その変化のフロンティアで活躍する人たちと議論をする場を設けることにした。



【お知らせ】

 大好評をいただいています少人数制勉強会TechWave塾では、第11期のテーマを「Facebookの次を読む。シリコンバレーからアジアの時代へ 世界を獲るのはだれだ。世界を狙う男たちと5年後のサービスを議論する」として9月10日から開催することにしました。



 今回の塾では、非常にセンシティブな情報を取り扱うため完全オフレコの議論の場にしたいと思います。従って入塾が認められた方にしか講師の氏名と所属組織を明らかにいたしません。



 既に一部の方に先行案内したところ大きな反響をいただいています。申し込みが多数寄せられた場合は、こちらのほうで審査させていただき、合格者のみ入塾を認める形にさせていただきます。



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