4/7からオンラインで開催することが決まりました。


ベストセラー「サピエンス全史」以来、世界の知識人の思想をリードし続けている21世紀最大のオピニオンリーダーである、ユヴァル・ノア・ハラリ氏は、人類には新しいグローバルな「物語」が必要だと主張します。「物語」は共通の価値観、もしくは信じているおおもとの考え方、というような意味です。中世にはキリスト教徒は、イエスが神の子であるという「物語」を信じ、文化を形成しました。人々をまとめるのに「物語」は不可欠ですが、異なる「物語」を信じるグループとの間で軋轢を生み、戦争を引き起こしてきました。

それは今日でも同じです。ハラル氏は、「今日の世界の課題がグローバルなものである以上、グローバルな物語が必要になってきている」と言う。ハラル氏自身は、その新しい物語がどのようなものなのか、まだつかんでいないのかもしれない。 

「ティール組織」の思想的支柱になった「インテグラル理論」を執筆した思想家ケン・ウィルバー氏は、近著「明日の宗教」の中で、価値観の大変化が間もなく訪れると主張します。ケン・ウィルバー氏によると、中世は宗教、近代は科学万能主義、現在は相対主義が、欧米の価値観であるといいます。しかし今の相対主義は、イスラム教などの宗教を完全に理解、尊重しているわけではないので、今だに世界情勢は不安定なままだと指摘します。新しい価値観が必要になってきているわけです。

二人の知の巨人は、同じような問題意識を持っているわけです。

ただハラル氏は、「物語を作るのは簡単。それを人々が信じるようになるには、何十年、何世代も必要だ。簡単なことではない」と指摘します。

一方で、ウィルバー氏は、精神性と科学技術の合理性をすべて統合したものが新しい価値観になる、と指摘します。同氏によると、既に人類の5%がこの価値観を持っており、この価値観の持ち主が10%に達したときに「ティッピングポイント(秤が片方に触れるポイント)」となり、 世界が大きく変化すると予測します。大きな価値観変化、社会変化がすぐそこまで来ているというのです。

知の巨人たちの近未来予言は、あまりに唐突で難解に見えます。

しかし技術の最先端とマインドフルネスなどの精神性の両方の視点から二人の主張を読み解くと、彼らの発言は実に的を得た未来予想図のように聞こえてきます。

湯川塾52期では、 二人の知の巨人の主張をなぞるだけではなく、日本人の感性にあった理解を促進するために、レクチャーや議論だけでなく、いろいろな試みで、この新しい「知」を体感したいと思います。二人の知の巨人は、瞑想でインスピレーションを得ているみたいなので、グループ瞑想にも挑戦したいと思います。

52期のテーマは、「価値観大変化時代 ハラリのウィルバーが見る未来を体感する」と題して開催することにします。

52期では通常より受講料を大幅に引き下げることで多くの方に受講してもらい、理解度にしたがってグループ分けし、より議論中心の勉強会にしたいと思います。

関心はあるが、本を読むのが苦手な人にもご参加いただけます。ハラリもウィルバーも読んだことがないという方は、特に大歓迎です。知ったかぶりのない、率直な疑問が、参加者全員の理解を深めることになると思うからです。

読んだけど、よく分からなかった人もぜひご参加ください。。難解なコンセプトを分かりやすく説明すること、それがジャーナリストが最も得意とするところです。ぜひ私がぎゃふんと言うような質問をご用意ください。

読んで理解したが、もっと詳しく議論したい人にもご参加いただきたいと思います。湯川塾の事務局には、哲学や思想に造詣の深いメンバーがそろっています。科学技術、瞑想、マインドフルネスに精通したメンバーとの議論を楽しんでいただけると思います。

新しい価値観を「理解」するのではなく、「体感」するレベルにまで持っていきたいと思っています。一般的な読書会とは、大きく異なる内容になると思います。


 


【開催日時とゲスト】ゲストの都合などで変更になる可能性があります。ご注意ください。


4/7(火)鈴木 規夫氏
4/14(火)奥山 浩通氏
4/21(火)石塚 集 氏
4/28(火)湯川鶴章


講義は19:30から2時間。終了後、懇親会で軽く食事を取り、さらにカジュアルな雰囲気の中で議論を深めたいと思います。






【会場】
zoomを使って行います。




【情報の取り扱いについて】
少人数のカジュアルな雰囲気のためオフレコ情報が多数飛び交います。ソーシャルメディアなど公の場での情報共有は基本的に禁止といたします。







【受講料】
5万円(税別)
個人として参加される場合は、5回の分割払いも可能です。ご相談ください。







【定員】
約20名









【湯川塾が人気の理由】
湯川塾はもう9年以上続いています。ここまで継続できている理由を聞かれることがあります。理由は幾つかあると思いますが、最も大きな理由は、テーマ選びだと思っています。まだ世間一般に認知されていないものの、これから話題になりそうなテーマを先取りしています。まだ広く認知されていないテーマなので、数十人のセミナーだと集客できないテーマかもしれません。少人数制勉強会だからこそ、尖ったテーマで成立するのだと思います。

また尖ったテーマなので、尖った塾生が集まります。講師にとっても最高の議論の場になるようで、講師の中には引き続き他の講師の回にも参加を希望される方がいらっしゃいます。30期「ソーシャルロボット」でも、4人の講師のうち3人が自分の回以降の回への参加を希望されました。 「ソーシャルロボット」を手掛けるトップランナー3人が議論に参加するわけですので、非常に濃い議論の場になりました。日本で最も先端の熱い議論になったのではないかと思います。

またアットホームな雰囲気も湯川塾の特徴です。雰囲気作りには気を配っていて、事務局に明るく前向きなメンバーを集めています。塾生からは「塾の日が楽しみ。元気になれる」という感想をいただいています。


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【湯川塾・過去のテーマ】湯川塾が過去にどのようなテーマを取り上げてきたかは、以下のリンク先でご確認いただけます。







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