参加してきましたって言ったって、僕がメインスピーカーなんで、僕が参加しないわけにはいかなかったんだけど・・・。



 これまでいろんなセミナー、イベントに講師として呼ばれてきたんだけど、今回のセミナーほど、チョーアバウトなものはなかったなほんと。



 セミナー運営者の中には、事前打ち合わせを何度も要求し、神経質すぎるぐらい準備を完璧にしないと気がすまない人もいるんだけど、今回のセミナーでは、事前打ち合わせいっさいなし。ただテーマだけ「会社内での独立した生き方と、会社からの独立」と設定された。それで2時から5時まで、なにかしてください、お願いします、ときた。そのあとに懇親会もあるそうだし、拘束時間は7、8時間になりそう。でもアクシオンのサイトを見ると、昨年秋に若い女性プログラマーが一人で立ち上げた会社みたいだし、多くの講演料を期待できそうにもない。



 独立後いろんな人からアドアイスをいただいたんだが、その中のアドバイスで刺さったのが、「価格の低い仕事は断る。これしか独立してやっていく方法はない」というものだった。



 いくらなんでもこうした仕事は断ったほうがいいんじゃないだろうか。第一、僕の独立した理由を平日の午後に3時間も聞きたいと思うような奇特な人がいるわけない。いくら無料でも人なんてこないよ。こんなイベント成立するわけないじゃん。そう思って事業パートナーのオカッパ本田と相談したんだけど、「とりあえず独立後のオープン記念特別セールということで受けましょう」といわれて、特別に受けることにした。ただいくらなんでも、僕がなぜ会社を辞めたかって話を3時間しても仕方ないっしょ、ということで、オカッパがアクシオンの大山さんと交渉して1時間半はライトニングトークを募集するということに決まった。



 で、セミナー開始30分前に会場に行ってみると、出迎えた人は、巫女さんだった。



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 な、なんで巫女さん?大山さんによると「前回はチャイナドレスだったから」。??? 



答えになってないし。



 まあ福を呼んでくれそうなので、とりあえずいいか。

 会場のステージには、テーブル2つと椅子4つ。??? 「パネル討論会とかはないですよね。なぜこのセッティングなんですか?」と聞くと、「いや、なんとなく」??? 



だから、答えになってないって、それも。



 なんなんだ、このチョーアバウトな運営は。性格的に、こんな感じのイベントって、大好きなんですけど。



 こんな感じで、イベントの趣旨、目的もいっさい分からず始まったんだけど、なんと80人近い人から参加申し込みがあり、会場はまあまあいい感じで埋まっている。どうしてこんなテーマでセミナーが成立するんだよぅ。



 仕方がないんで、これまでの僕がどんなふうにいい加減に生きてきたかというような与太話と、これからのメディア事業に対する考え方をいろいろ話した。その後、ライトニングトークが5組ほどあって、なかなかおもしろかったんだけど、そのあとに時間が余ったのか、大山さんが、「それでは最後に湯川さんに何か話してもらいましょう」と急にふってきた。僕も司会をすれば、そのムチャぶりが結構ハンパないといわれるんだけど、これもスゲー無茶振り。「何か話してもらいましょう」って何を話すんだよぅ。最初に2時間近くも、話すべきことは話したじゃん。これ以上、何を話せっていうんだよう。まあ仕方なく、てきとーに意味のないことを話した。本当にこんなんでいいのか?お客さん、満足してくれるのか、これで?



 イベント終了後は懇親会ということで、大山さんが「懇親会は、韓国料理の『うまいや』で行います」とアナウンス。でもさっき流れた大山さんのTwitterによると、会場は韓国料理の「まいう」です、となっている。どっちやねん!



 指摘すると、「あ、間違いました。『まいう』です」とこれもまたチョーアバウト。迷子になっちゃうよ、これじゃ。って、実は実際迷子になったんだけど。20人くらいで赤坂の町をぞろぞろ歩い行って、前の人について行ったら日本料理の店に到着。どうやら知らないおじさんのあとをついていってたみたい。日本料理の店員のおばあさんに「まいう」って店知ってますか、って聞いても、赤坂の町は広い。当然知らなかった。でもそこはIT業界のイベントだけあって、全員がiPhoneやらケータイやらを取り出し、検索開始。その様子を見ていた店員のおばさんが「お客さんたちすごいね。そんなんで調べられるんだ」と関心することしきり。



 てな感じで、ムチャクチャなイベントだったけど、意外なことに僕にとってはものすごく有意義なイベントになった。今まで参加したイベントでも僕にとって最も価値のあるイベントの1つになったかもしれない。だってこれから僕とオカッパ本田が始めようというメディア事業を支援していただけるような開発者やライターの人たちがわんさか来ていたから。40人くらいと名刺交換させていただいたけど、これから一人ひとりに連絡を取って、いろいろな話を進めていきたいと思う。人生って予期せぬ出来事の連続だなあ。どういうことで道が開けていくのか、まったく読めない。この不思議な出会いを大切にして、今後の事業展開に役立てたい。大山さん、ありがとうございました!