普通のブログを立ち上げるだけなんで期待しないでください、と書いたにも関わらず、TechWaveスタートの報に対し、大変多くの期待と応援メッセージをいただいた。本当にありがとうございました。



 いろいろな意味でわれわれの新スタートに関心を持っていただけたのだとは思うが、Twitterの反響を見ていると「半年で黒字になるかどうかの実験」という部分に興味を持たれた人が多かったように思う。



 コンテンツはただになる、ブログで儲けることは不可能、といわれる中で、少なくともなんとか生活できるだけの収入をブログだけで得ることができるかどうか実験するところに、多くの人の興味が集まったのだと思う。



 ブログだけで食っていきたい!これは多くのブロガーの夢だろう。僕も本当にそう思う。ブログで好きなことを書いて、それで生活できれば、どれだけすばらしいことだろう。



 自分自身、どうすればブログだけで生活できるようになるのか、いろいろと昨年末ぐらいから調べてみた。プロのブロガーになりたいなら月にエントリー300本書け!という記事に書いたように、USではブログこそがメディアの中核に位置するようになり、大手広告主もブログを重要な広告媒体として認識し始めているもよう。そしてプロのブロガーがブロガー全体の13%もいる、ということだ。USのプロのブロガーって一日に15本くらいは記事を書くのだそうだ。僕も試してみたけど、せいぜい4、5本。とても15本も書けない。



 それであきらめかけていたんだけど、ライブドアの田端さんから「そんなに書かなくてもやっていけますよ。というより良質の記事を4、5本書くほうが収益が高まりますよ」というお話を聞いて、それならやってみようかと思うようになったわけだ。



 ITmediaの記事の中に田端さんの言葉が紹介されている。

 例えば、経済学者の池田信夫氏を編集長に迎えて昨年1月にスタートしたブログマガジン「アゴラ」や、同10月にスタートした、時事分析やオピニオンを含むブログを紹介する「BLOGOS」は、AdSense広告のクリック率や単価が、一般ブログより「はるかに高い」と田端さんは話す。

 Cnetの記事の中では、

 さらに同社の広告運用ノウハウを活用し、早期に収益を確保する計画だ。「我々はオンライン広告のチューニングノウハウを貯めてきました。記事に対して人力で営業しなくてもAdSenseやアドネットワークでマネタイズすることについてかなり自信を持っています。ライブドアニュース側からもTech Waveにトラフィックを誘導し、半年くらいで収支をトントンにできると思います」(田端氏)





 こうした田端さんの考え方に対し、収益化に成功しているとみられているネタフルのコグレさんは、次のように述べている。

 湯川さんの生み出すコンテンツに、ライブドアの広告ノウハウがあれば、間違いなく黒字化達成できると思います。

 というか、時間をかければ、誰にだって可能性はあると思います。

 要は、コンテンツを貯める/広告ノウハウを蓄積する、という部分で我慢して続けられるかどうか、という部分が非常に大きいのですが、そこで広告ノウハウを得られればかなりの近道と言えるのではないでしょうか。



 社交辞令が入っているにしても、大事なのは、「時間をかければ誰にだって可能性はある」「要は、コンテンツを貯める/広告ノウハウを蓄積する、という部分で我慢して続けられるかどうか、という部分が非常に大きいのです」という部分だと思う。これを実践し成果を上げてきたコグレさんの言葉だから非常に重みがある。



 実は田端さんも同じようなことを言っていた。ネット広告が、何回見られたというページビューベースから、何回クリックされたかというクリックスルーレートに軸足を移すようになってから、良質のコンテンツ、旬の長いコンテンツ、レファレンスになるコンテンツを蓄積していくことが非常に重要になってきているのだという。



 田端さんは、「座布団を積み上げる」という表現を使う。コンテンツを貯めていくことで、まるで笑点の落語家が座布団を一枚、一枚積み上げるような感じで広告収入が積み上がっていくのだという。一度積み上がった広告収入はほとんど下がることがないというのだ。



 フローよりも良質のコンテンツを蓄積することのほうが重要になったのである。



 その事実に気付いて、コンテンツが十分に貯まるまで、座布団が積み上がるまで、リスクを負う覚悟があるのかどうか。コグレさんの言うように、そこがこれからのメディアビジネスの明暗を分けるのかもしれない。まだこの事実に気付いていないメディア企業がほとんどである。リスクを負う覚悟がないところがほとんどだ。この時点でブログメディアを立ち上げるということは、ちょっとしたビジネスチャンスなのかもしれない。