Googleの公式ブログLat Long Blogは、Googleマップに近隣ホテルの宿泊価格を表示する機能を実験的に追加したことを明らかにした。このように特定の情報を地図の上にレイヤーとして重ねる技術は、Appleが昨年買収したPlaecebase社が得意とする分野。GoogleとAppleの開発競争は、地図の分野でも激しくなりそうだ。



 ホテルを決める場合に重要な要素といえば、目的地からの距離と宿泊価格。この2つの要素でホテルを比較したいのであれば、地図の上にホテルの所在地と宿泊価格の両方を表示することができれば確かに便利だ。






 Appleは、昨年秋に地図関連のエンジニアを募集した際に「われわれは地図を次のレベルに進化させたい。地図の概念を変え、情報の見つけ方を変えたい。シームレスでインタラクティブで楽しい方法で、これを実現したい。まだこの目標に向かって歩み始めたばかりだ」と書いている。これから地図に力を入れていくのだろう。その際に、Placebase社が持つレイヤー技術を利用するのだろう。



 地図の分野で、GoogleとAppleが火花を散らすようになるのは間違いないと思う。



 具体的にどのようなものになるのだろう。実は地図は日本が早くから得意とする領域。GPSケータイがここまで普及している国は、これまで日本以外になかったからだ。ただiPhoneの普及で、もはや日本が独走しているわけではなくなったけれど。



 日本の各種地図サービスの中でも、僕はYahoo! Japanのワイワイマップが非常におもしろいと思う。無線LANスポットの地図レイヤーや、うまいラーメン店マップ、おもしろいところでは、心霊スポットマップなどというレイヤーもなどがあり、レイヤーを地図に重ねることで、使い易い情報になっている。







 GoogleとAppleもいずれ同様のサービスを提供してくるだろう。両巨人の競争が地図の分野で激化する中で、Yahoo!Japanのようなローカルプレーヤーはどう戦っていけばいいのだろうか。