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 「Facebookケータイ開発の事実はない」ー。FacebookがiPhone、Androidケータイに対抗すべくスマートフォンの開発を進めているという情報が流れるやいなや、FacebookのCEOのMark Zuckerberg氏は米TechCrunchに独占インタビューを与え、それをすぐに否定した。「iPhoneやAndroidに対抗するケータイを作っているんじゃなくて、どのケータイの上にでも乗るようなソーシャルなプラットフォームを作っているんだ」というのが同氏の主張だった。Facebookケータイという名称が一人歩きして、AppleやGoogleを刺激したくない。そう考えたからすぐに独占インタビューを与えたのだろう。



 なので今後、Facebookケータイと呼ばれる携帯電話は登場しないと思う。



 でもFacebookケータイって、どういうものを指すのだろう。わたしが想像するFacebookケータイとは、連絡先がFacebookの友人関係のリストと連携されていて、Facebookの友人の顔写真やプロフィールデータがすべて表示される。友人の行動が連絡先から把握できる。写真を撮ればボタン1つでFacebookの写真アルバムにアップロードできる。少なくともこうした機能が付いていることが最低条件。



 さらには、OSの開発にFacebookのエンジニアが協力し、すべてのアプリや機能面にFacebookのデータを利用することが可能になる。アプリがソーシャルになり、ケータイがソーシャルになる。これがFacebookが求めるケータイの形だと思う。



 今回Microsoftから発表されたWindows Phone 7は、少なくとも最低条件の部分をクリアしている。さらには検索エンジンBingのソーシャル機能の記者発表の席で見せたMicrosoftとFacebookの関係の強固さからみて、両社の強力タッグは検索エンジン以外の領域にも及んでいることは容易に想像できる。今回発表のWindows Phone 7のOS部分にFacebookの意向がどの程度反映されているのかは分からないが、今後開発されるWindows Phone 7のOSにFacebookのエンジニアが大きく関与するのは間違いないだろう。



 FacebookはiOSやAndroidの改良の際にもエンジニアを送り込みたいところだろうが、Apple、Googleがそれを認めるとも思えない。



 ということはソーシャル機能の観点から見れば、今後Windows Phone 7が一気に進化する可能性がある。そしてZuckerberg氏の言うようにソーシャルの考え方をベースに製品を1から作り直すことで業界が激変するという時代の大きな変革期にわれわれがいるのであれば、Microsoftがモバイルの領域でApple、Googleより抜きに出る可能性もある。



 残念ながらWindows Phone 7ケータイが日本で発売されるという話を今のところ聞かないが、Windows Phone 7こそ今最も注目すべきスマートフォンなのかもしれない。