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 世間一般的には僕と佐々木俊尚さんて同じような考えを持っているように思われている。それはまあ正しい。ただし微妙に意見が異なるときがある。




 これだけじゃ僕の主張が分かりづらいかもしれない。でもここに今存在しないことを思い描くのだから、だれにでもわかる形で書き表すことは非常に難しい。Twitterや一本のエントリーで分かりやすく書くことはほぼ不可能だ。時間のある方は、これまでの僕のエントリーを順に読んでいっていただければなんとなく理解していただけるかとは思うが、そんな時間とエネルギーのある人はまずいない。こういうときこそ本の出番だと思う。日本のウェブにとってソーシャルの時代を読み解くことは非常に重要なことだと思うので、これは本にしたいと思っている。



 さてこうして振り返って見ると、基本的に同じような意見を持っているのに佐々木さんと僕の意見に違いが生じるのは、未来のどの時点に焦点を当ているのかが原因になっているのだと思う。佐々木さんは近未来を、僕はより先の未来を読もうとしているのだと思う。僕のほうが先を読めていると自慢しているわけではない。究極の未来を読むのは実はそう難しいことではなく、近未来を自信をもって語ることのほうがよほど大変だということは、堺屋太一氏が指摘する通りである。