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 日本のIT企業でもこの傾向はあるけど、米シリコンバレーでは優秀な人材の争奪合戦が繰り広げられている。ヘッドハンティングの有力ベンチャーTopProspect社が、過去2年間で同社会員企業の雇用情勢データを下のような図にまとめた。決算報告書からは読めない企業の「勢い」を読むことができる図になっている。







 採用案件が多かったのは、Google、Facebook、Microsoft、LinkedIn、Apple。まあ妥当な線。Google、Microsoft、Appleは大企業なんで採用者数も多い。Facebookは同社を題材にした映画がヒットするなど今最もホットな企業だし、LinkedInは上場したばかりだし。



 一方で退職者が多かったのは、Microsoft、Yahoo!、Google、eBay、Amazon。大手だと辞める人も多くなる。



 そこで退職者数を分母に、採用者数を分子にしたところ、人材流入率が高いのは、Twitter (10.9), Facebook (8.1), Zynga (8.0), LinkedIn (7.5), Groupon (3.9)という結果になった。やはり予想通り、勢いのある会社のランキングになった。


 それにしてもこの図、Facebookにはすべての企業からの矢印が向いている。一方で流出の矢印しかない企業も。



蛇足:オレはこう思う



人材の需要と供給のバランスが崩れている。一方では就職難、一方で人材不足。なんなんだこの現実。原因は、社会の大きな流れを読めない教育関係者や保護者にあるんじゃないか。うちの息子たちの友達のおかあさんたちの「いい大学であれば学部は問わず」「とにかく一流企業へ」という基本的な姿勢を見ていると、この人材需給のずれは今後さらに拡大するのだろうと思う。「教育」という巨大なドブに大量の金と労力が捨てられているのだと思うと悲しい気持ちになる。