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 1月19日に米Appleがニューヨークで開催を予定している教育関連の発表会の内容をめぐり憶測が飛び交っている。米Wall Street Journalは出版大手のMcGrow-Hillが今回の発表に関係する可能性を示唆しているほか、専門ブログメディアArsTechnicaは、Appleが教科書出版業界をデジタルで「破壊」するためのツールやプラットフォームを発表すると報じている。



 Wall Street Journalが関係筋の話として伝えたところによると、McGraw-Hillは今回の発表に関し6月からAppleと協業しているという。(ソースMacRumors)ただどのように協業しているのかなど、具体的な内容に関しては明らかになっていないもよう。



 一方でArsTechnicaは「Apple to announce tools, platform to "digitally destroy" textbook publishing(アップルは教科書出版をデジタルで破壊するためのツールとプラットフォームを発表する)」というタイトルの記事を掲載。電子書籍メーカーInkling社CEOのMatt MacInnis氏の話を基に、Appleが電子書籍のファイル形式ePub3をサポートすると同時に、教材を簡単に作成できるツールを発表する、としている。
 Appleは、同社製のデバイス上でだれでも簡単に楽曲を作れるGarageBandというソフトを開発しているが、ArsTechnicaは「GarageBand for e-books」という表現で、GarageBand同様に簡単に教材が作れるようなソフトを発表する可能性が大きい、としている。音声や映像などを取り込んだり、教材上でミニテストを実施できるような機能が盛り込めるようになるもようだ。



 これに対しFourtune誌のPhilip Elmer-DeWitt氏は、AresTechnicaの教科書業界を「破壊する」という表現に反発。音楽に対するGarageBandのように教材を簡単に作成できるソフトは発表するかもしれないが、それは業界を「破壊」するためではなく、教科書出版社にデジタル教材の可能性を示すためのものだというMacInnis氏の意見を紹介している。同氏によると、Appleは音楽業界とのやり取りの中で業界を敵に回すのではなく協業することの大切さを学んだという。Fourtune誌によると同氏はまた、「Appleがコンテンツ製作には興味がない」と語り、流通プラットフォームとハードウェアを提供したいだけだ、と語ったとしている。



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