悔しいけど赤羽雄二さんの本が売れている。赤羽さんて本業は、ベンチャー経営支援と、大企業の経営 改革支援のコンサルタント。なので本の執筆は副業のはず。それでも「ゼロ秒思考」は8万部、「速さが全てを解決する」は6万9000部と、出す本、出す本が、ものすごいヒットを続けている。副業で、こんなに成功していいのか!(怒)。僕にとって本の執筆は本業。その僕の本「人工知能、ロボット、人の心」がまだ1000部も売れていないんだぞ!!

その怒りを赤羽さんにぶつけると、「いや、湯川さんは本気で売るつもりはないでしょ」って笑われた。

本気!?本気ってなんだ?

確かに本を一生懸命売ってるわけでもないかも。3ヶ月限定販売にしたというところで売る気がないと言われれば、その通りかもしんない。というか今までの人生、いつもテキトーに生きてきて、がむしゃらに頑張った記憶がない。ハハハ。

まあ僕のことはどうでもいいんだけど、その赤羽さんが2月28日に出した「世界基準の上司」について語り始めると、かなり熱くなる。「この本こそが本丸。この本の内容を主張したくて、これまでの本を書いてきた。この本を、これまでのどの本よりも多くの人に読んでもらいたい!」。「部下をどれだけ感動させて、感動の涙を出させるか。それが勝負。直属の上司がすべてを規定する」。「ここが変わらないと、日本はだめになる」

何、この人?なんでこんなに熱いの?

「湯川さんにはピンと来ないかもしれないけど、非常に多くの人が上司との関係に悩んでいるんです」。ふーん、そうなんだ。

僕も一応は会社勤務の経験はあるんだけど、新聞記者って個人事業主みたいな感じだから、確かにピンと来ない。

まあ、でも一応、赤羽さんの本を見せてもらった。

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「部下にむずかしい仕事を与え、ほとんど支援もせずに、自力でやり遂げることを求める上司もいる。部下をまず水に投げ込んで、自分で泳ぐことを期待する上司だ。部下の力が十分にあり、経験も積んでいれば大して問題もないが、実際は、慣れない部下でもそういう場に突き落とす。 そういう扱いのほうが部下が育つ、と大きな勘違いをしている。部下が溺れて過度なプレッシャーを受けても気にならない」。

ふむふむ。それで、どうすればいいの?

「部下をリードして成果を出す」の章では「できる、できないで差別しない」、「部下をコミュニケーションのしやすさと能力の高さで分け、注意して接する」。

「部下に信頼される」の章では「裏表のない、感情的でない態度で徐々に信頼を得る」「部下からの信頼はその後の言動の積み重ねから」「外圧から部下を守った時、本当の信頼が生まれる」

「目標を合意する」では「業績・成長目標合意書を活用」「目標にどのくらい合意してくれるかは自分のリーダーシップによる」「自分のできない目標の設定は部下を白けさせる」。

「具体的な指示を出す」では「自分の指示のまずさを怒りでごまかさない」「アウトプットイメージ作成アプローチで成果を出させる」「30分でアウトプットイメージを作成する」「部下ができていないところは上司が補う」「上司ができないことを部下に要求しない」

「部下のやる気を高める」では「部下のやる気を高めるのは上司」「やる気は上司への信頼感と成長意欲のかけ算」「ペース配分が苦手な部下への接し方」「優秀なのにすぐ怠けてしまう部下への接し方」

なんか、めちゃくちゃ具体的な提案が満載。やっぱ、すごいな。

僕が「副業なのに、僕より売れる本を出すのは許せない」って、しつこくいじめてやったら、「副業でも、本気なんです(キリッ)」って反論された。ハハハ。

「とにかくこのメッセージを広く伝えて日本企業を世界基準のグレートカンパニーにしたいみたい」。「70人以上集まるのであれば、どこにでも講演に行きます!」だってさ。赤羽さんに講演を依頼したいって思っていた人は、この機会に連絡してみたら。

ということで赤羽さんの「世界基準の上司 」をよろしくお願いします。いや、それより僕の「人工知能、ロボット、人の心」の方こそ、よろしくお願いします。

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